〒154-0011 東京都世田谷区上馬3丁目18-11 エルフレア駒沢1階

お電話でのお問い合わせ

TEL. 03-5314-3288

TOP PAGE

「学校ではできるのに、家ではできない。どうして?」

「学校ではできるのに、家ではできない。どうして?」|どんぐり発達クリニック|発達障害

「学校ではできるのに、家ではできない。どうして?」

こんにちは、院長の藤井です。

「学校の先生からは『いつも落ち着いていて、しっかり頑張っていますよ』と褒められる。それなのに、家に帰ってきた途端に服は脱ぎ散らかし、些細なことでパニックを起こしたり、弟や妹に当たったりして大荒れになる……」

診察室でお話をしていると、このようなご相談を本当にたくさんの親御さんから伺います。

「外でできているなら、家でもできるはずでしょう?」
「私の甘やかしや、育て方が悪いから家でわがままになるのだろうか……」

そんなふうに自分を責めたり、行き場のないイライラを抱えて悩んでいませんか?

まず結論からお伝えします。

「学校ではできるのに、家ではできない」ことだけを理由に、育て方が悪いと考える必要はありません。

今回は、なぜこのようなギャップが生まれるのか、どのような視点でお子さんの姿を見ているのかをお話しします。

具体的に、どんな「ギャップ」が起きている?

学校と家での違いは、日常のさまざまな場面で見られます。

かんしゃく・パニック

学校では指示に従って静かに過ごしているのに、帰宅した途端、ランドセルを投げつけたり、些細なことで激しく泣いたりする。

指示が通らない・動き出せない

学校ではチャイムとともに席につき、一人で準備ができるのに、家では「お風呂に入って」「宿題して」と何度声をかけても、なかなか動き出せない。

身の回りのこと・片付け

学校では給食の片付けや掃除をしているのに、家では脱いだ服や靴下をそのままにして、自分からはなかなか片付けようとしない。

外での様子とあまりにも違うため、「学校ではできているのだから、家でもちゃんとしなさい!」と言いたくなるお気持ちは、とてもよく分かります。

けれど、ここで少し視点を変えてみてください。

「家でできない」のではなく、「学校で頑張っている」のかもしれません

発達の特性があるお子さんにとって、学校という集団生活の場は、大人が想像する以上にエネルギーを使う場所であることがあります。

周りの音や人の動きなど、たくさんの刺激を処理する。

先生の話を聞き、決められた時間に行動する。

友達との関係の中で、自分の気持ちを調整する。

「今やりたい」という気持ちを抑えて、周囲に合わせる。

こうしたことを一日続けていると、帰宅する頃にはかなり疲れていることがあります。

そのため、学校では頑張れていた子が、家に帰った途端に泣いたり、怒ったり、何もしたくなくなったりすることがあります。

もちろん、家での行動すべてが「学校で頑張った疲れ」で説明できるわけではありません。

それでも、「家での困った行動だけを見る」のではなく、「この子は学校でどれくらい頑張っているのだろう?」と考えてみることは、とても大切です。

大人も「外」と「家」では違いますよね

少し視点を変えて、私たち大人の生活を思い出してみてください。

職場や人との集まりでは、疲れていても笑顔で挨拶をし、周囲に気を配り、仕事をこなします。

でも、家に帰った途端、メイクを落として部屋着に着替え、「あ〜疲れた」とソファに横になりたくなる。

外では気を張っていた分、家で緊張がゆるむことがあります。

子どもも同じです。

安心できる家庭だからこそ、外で頑張っていた疲れが出ることがあります。

「家でだけこんなに大変なのは、私の育て方が悪いから」と、すぐに結びつけなくて大丈夫です。

家での姿も、その子を理解する大切な情報

では、親御さんはどうしたらよいのでしょうか。

① 学校での様子を具体的に聞いてみる

「学校では問題ありません」と言われたときも、もう一歩聞いてみてください。

「一日を通して疲れている様子はありませんか?」

「休み時間はどのように過ごしていますか?」

「友達との関わりで困っていることはありませんか?」

「午後になると疲れが見られませんか?」

学校でどのように過ごしているのかを具体的に知ると、帰宅後のお子さんの姿を違った角度から見ることができます。

② 帰宅後は、まず休める時間をつくる

学校から帰った直後は、すぐに宿題や片付けを求めるのではなく、少し休んだり、好きなことをしたり、静かに過ごしたりする時間をつくってみましょう。

その子にとって何をすると気持ちが落ち着くのかを、一緒に探してみるのもよいでしょう。

そして、家での困りごとが続くときには、「家ではできない」ということだけでなく、学校での様子も含めて、専門家と一緒に考えてみてください。

「家だからこそ見せられる姿」がある

「家でできない」ことだけを見ると、不安になったり、イライラしたりします。

でも、

「この子は家に帰るまで、どれくらい頑張っていたのだろう?」

と考えてみると、少し見え方が変わるかもしれません。

家で見せる姿も、その子の大切な一面です。

「家ではできない」のではなく、

「家だからこそ、見せられる姿がある」

そんなふうに捉えてみることから始めてもよいのではないでしょうか。

子どもの姿に戸惑ったときは、「なぜできないの?」ではなく、「何が大変なのかな?」と一緒に考えてみる。

その視点が、親子の毎日を少し楽にしてくれることがあります。

どんぐり発達クリニックは、子どもたちの「困った行動」の奥にある、「困っていること」に目を向けながら、一人ひとりに合った方法を一緒に考えていきます。

 

こちらもあわせてご覧ください。

>当院の受診方法

>【院長コラム】「診断がつくのが怖い」と感じる親御さんへ

 

院長 藤井 明子
記事監修
院長 藤井 明子

北里大学医学部 卒、東京女子医科大学医学系大学院修了、東京女子医科大学病院、長崎大学病院、長崎県立こども医療福祉センター、さくらキッズくりにっく 院長、どんぐり発達クリニック 院長

医学博士、日本小児科学会 小児科専門医、日本小児神経学会 小児神経専門医、日本てんかん学会 てんかん専門医、日本小児精神神経学会 小児精神神経学会認定医、子どものこころ専門医

詳しい医師紹介を見る  クリニックの予約を取る