
こんにちは。どんぐり発達クリニックの心理士です。
お子さんが知能検査を受けた後、「どんな結果が出るんだろう」「IQはどうだったんだろう」「厳しいことを言われたらどうしよう……」と、結果説明の日まで不安な気持ちで過ごされる保護者の方もいらっしゃると思います。
当院では、検査を担当した公認心理師が50分の時間を取り、保護者の方に直接、知能検査の結果をご説明しています。
今回は、結果を聞くときに知っておいてほしいことと、当日の流れをご紹介します。
まず知っておいてほしいこと
知能検査の結果は、「今のお子さんの姿」を知るための手がかりです。
WISCなどの知能検査では、IQやいくつかの指標の数値が示されます。そのため、「数値が高ければ安心、低ければ将来も難しい」と考えてしまうことがあるかもしれません。
しかし、検査の数値だけで、お子さんの将来が決まるわけではありません。
大切なのは、検査結果から、
「この子は何が得意なのか」
「どんなことに難しさを感じやすいのか」
「どんな環境なら力を発揮しやすいのか」
を考えることです。
知能検査は、お子さんを点数で評価するためだけのものではありません。お子さんをより理解し、これからの生活を考えるための材料として活用していきます。
50分間の結果説明の流れ
担当する心理士によって多少異なりますが、例えば次のような流れでお話しします。
① 検査の概要 約5分
今回受けた知能検査の目的や、言葉の理解、記憶、考える力など、どのようなことを調べる検査なのかをご説明します。
② 検査中のお子さんの様子 約5分
正解・不正解だけではなく、「どのように問題に取り組んでいたか」も大切な情報です。
粘り強く考える、慎重に答える、間違いを気にしやすいなど、数値だけでは分からない特徴についてもお伝えします。
③ 検査結果の説明 約10分
検査の数値だけでなく、検査中の様子や日頃の生活の様子も合わせながら、お子さんの得意なことや、工夫すると過ごしやすくなることについて考えていきます。
「家での様子とよく似ている」と感じる場合もあれば、「家では見たことのない姿だった」と驚かれることもあります。
家庭とは違う姿が見られた場合も、「慣れない場所ではこういう反応をするんだ」と、お子さんを知る新たな手がかりになります。
④ 生活の中での工夫 約10分
検査結果をもとに、ご家庭や学校でできる工夫をご提案します。
すべてを取り入れる必要はありません。ご家庭の状況やお子さんの様子に合わせて、「これならできそう」というものから試してみてください。
⑤ 質問・相談 約20分
最後に、検査結果について分からなかったことや、日頃の困りごとについてお聞きします。
「こんなことを聞いてもいいのかな」と思うことでも、どうぞ遠慮なくご相談ください。
結果説明で知っておいてほしいこと
知能検査から分かることには限りがあります。
お伝えできるのは、今回の検査結果や検査中の様子から考えられることが中心です。日常生活のすべてについて答えが出るわけではありません。
また、心理士が医学的な診断を行うことはありません。診断については医師が行います。心理士からは、知能検査から分かるお子さんの認知面の特徴や、得意・苦手な情報の受け取り方などについてお伝えします。
おわりに
知能検査の結果説明は、「できる・できない」を決めるための時間ではありません。
「この子は、どんなことが得意なのかな」 「どんな環境なら、もっと力を発揮できるのかな」
そんなことを一緒に考え、お子さんをより深く理解していくための時間です。
結果を聞くことに不安を感じる方もいらっしゃると思います。
検査結果を一緒に読み解きながら、お子さんのこれからの生活について考えていきましょう。

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