こんにちは。どんぐり発達クリニックの心理士です。
GWが明けてから、「朝になるとお腹が痛い」「玄関で動けない」「チックやこだわりが強くなった気がする」など、お子さんの変化に戸惑われている保護者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「自分の育て方が悪かったのかな」「甘えさせすぎたのかな」「無理にでも行かせるべき?」と悩まれている方もいるかもしれません。しかし、GW明けの登園・登校しぶりは、4月から新しい環境で頑張ってきたお子さんの“心のガソリン切れ”のサインであることがあります。この記事では、連休明けに登園・登校しぶりが増えやすい理由や、発達特性のあるお子さんが抱えやすいストレス、ご家庭でできる対応についてお伝えしていきます。
なぜGW明けに「しぶり」が増えるのか?
4月は入園・入学、進級、クラス替え、担任の先生の変更、新しい友だち関係など、子どもにとって大きな環境変化が重なる時期です。新年度の始まりは緊張感で頑張れていても、心と体には少しずつ疲れがたまっていきます。
そこにGWという長めのお休みが入ると、いったん安心して力が抜けます。連休明けに再び園や学校へ戻ろうとしたとき、たまっていた疲れや不安が表に出てくることがあります。「昨日まで元気だったのに、急に行きたくないと言い始めた」という場合でも、突然のわがままではなく、これまで頑張ってきた反動かもしれません。
発達特性のある子が抱えやすい「見えないストレス」
ASDやADHDなどの発達特性があるお子さんは、周囲から見えにくいところで大きなエネルギーを使っていることがあります。
予定変更や見通しの立たない状況が苦手、音や光、においなどの刺激に敏感、人との距離感に悩みやすい、じっと座ることや一斉指示を聞くことに疲れやすいなど、本人なりの困りごとがあります。大人から見ると「普通に過ごしている」ようでも、教室のざわざわした音、給食のにおい、休み時間のにぎやかさなどが、本人にとっては大きな負担の中、毎日かなり頑張っているのかもしれません。登園・登校しぶりは、その頑張りが限界に近づいているサインとして現れることがあります。
朝の「行きたくない」への対応
朝の忙しい時間に「行きたくない」と泣かれると、保護者の方も焦ってしまいます。つい「みんな行っているよ」「休み癖がつくよ」と言いたくなることもあるでしょう。
しかし、お子さん自身も理由をうまく説明できず、体の不調や涙として表現していることがあります。まずは「行きたくないくらいしんどいんだね」「お腹が痛くなるほど不安なんだね」と、気持ちを受け止めてみましょう。共感することは、「休んでいいよ」と同じ意味ではありません。お子さんが安心して次の行動に移るための土台になります。
そのうえで、「校門まで行く」「先生に会うだけにする」「1時間目だけ参加する」「保健室から始める」など、スモールステップを提案します。登園・登校を「全部行く」か「全部休む」かの二択にしないことが大切です。少しでもできた経験を積み重ねることで、お子さんの安心感や自信に繋がりやすくなります。
家庭でできる安心感の再充電
連休明けの不調が見られる時期は、家庭で安心できる時間を意識してつくりましょう。好きな遊びを一緒にする、ゆっくりお風呂に入る、寝る前に少し話すなど、特別なことでなくて構いません。
寝る前には「今日は靴を履けたね」「先生にあいさつできたね」など、できたことを一つだけ確認してみましょう。登園・登校できたかどうかだけでなく、小さな頑張りに目を向けることがポイントです。
専門家に相談する目安
腹痛や頭痛が続く、眠れない、食欲が落ちる、強い不安やイライラが続く、チックやこだわりが急に強くなる、園や学校の話題だけでパニックになる、数週間たっても改善しない場合は、早めに専門家へ相談することをおすすめします。
いわゆる「五月病」のように見えても、背景には強い不安、自信の低下、感覚過敏、対人関係のつまずきなどが隠れていることがあります。発達特性のあるお子さんの場合、環境が合わない状態が続くことで、二次的な不調につながることもあります。早めに相談することで、お子さんの特性に合った環境調整や、園・学校との連携方法を考えやすくなります。
一人で抱え込まず、ご相談ください
GW明けの「行きたくない」は、甘えやわがままと決めつけるのではなく、お子さんからの大切なサインとして受け止めることが大切です。
当院の発達外来では、お子さんの特性や生活環境を丁寧に伺いながら、ご家庭での関わり方や、園・学校でできる環境調整について一緒に考えていきます。毎朝の対応でお疲れの保護者様も、一人で抱え込まずご相談ください。
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