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「怠けているわけじゃないのに…」〜境界知能って?見えにくい困りごとと将来「はたらく」ための準備~

「怠けているわけじゃないのに…」〜境界知能って?見えにくい困りごとと将来「はたらく」ための準備~|どんぐり発達クリニック|発達障害

「怠けているわけじゃないのに…」〜境界知能って?見えにくい困りごとと将来「はたらく」ための準備~

こんにちは。どんぐり発達クリニックの心理士です。

お子さんの成長とともに、学校生活だけでなく「大人になったとき、無事に社会に出て働けるのだろうか」と、少し先の未来に不安を感じる保護者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は、そんな将来への気がかりを抱える保護者の皆さまへ向けて、「見えにくい困りごと」とそのサポートについてお話ししたいと思います。

こんな困りごとありませんか?

毎日の生活のなかで、『あれ?』『ちょっと気になるな』と感じるような、こんなご様子はないでしょうか? 

・「あれやって、これやって」と複数の指示を出されると混乱してしまう

・勉強や習い事など、すごく頑張っているのに結果に繋がりにくい

・言われたことをすぐに忘れてしまったり、同じミスを繰り返してしまう

・「適当にやっておいて」「いい感じにして」といった曖昧な言葉が苦手

・周りのペースに合わせるのに必死で、家に帰るとぐったりしている

「どうして何度言ってもできないの!」とつい叱ってしまい、親御さんが落ち込んでしまったり、お子さん自身も自信をなくしてしまったり…。もしそんな風にお互いに苦しい思いをしているとしたら、もしかすると「境界知能(知的境界域)」という状態が隠れているからかもしれません。  

 境界知能とは?〜本人の「怠け」や「努力不足」ではありません〜

境界知能とは、IQ(知能指数)が70〜85程度で、知的障害(IQ70未満)には該当しないものの、学習や生活面で何らかのしんどさを抱えやすい状態のことを指します。

ここで一番お伝えしたい大切なことは、「決して、本人の怠けや努力不足ではない」ということです。日常会話はスムーズにできることが多いため、一見すると困りごとが見えにくく、「やる気がないだけ」「もっと頑張れるはず」と誤解されてしまいがちです。しかし本当は、本人なりに一生懸命やっているのにうまくいかず、一番傷つき、自信を失っているのはお子さん自身かもしれません。

境界知能と「生きづらさ」〜はたらく時の困りごと〜

この「見えにくい困りごと」は、学生時代だけでなく、将来社会に出て働く場面でも、思わぬつまずきやしんどさに繋がってしまうことがあります。 

例えば、職場で「この仕事、なるべく早めにお願い!」と頼まれたとき、優先順位がわからずパニックになってしまったり、予定外のトラブルが起きたときに臨機応変に動けず、フリーズしてしまったりすることがあります。 また、「わからないこと」を整理して相手に伝えるのが苦手なため、限界まで一人で抱え込んでしまい、心身のバランスを崩してしまうことに繋がる可能性もあります。

未来に向けて、今からご家庭でできること

では、お子さんが将来自分らしく生きていくために、今からどんな準備ができるのでしょうか?ご家庭で取り組める2つのステップをご紹介します。

①「 どんなことにつまずきやすいか」を整理しよう! 

まずは、「どうしたらいいか困る時」「どう伝えたら理解しやすいか」を一緒に整理してみましょう。「言葉だけで言われると忘れちゃうから、メモに書いてもらうと安心だね」といったように、自分の得意・不得意のパターンを知ることが、将来自分を守ることに繋がります。

② 「手伝って」「わからない」とSOSを出す練習

働く上でとても重要なスキルは、仕事を完璧にこなすことではなく、「困ったときに助けを求める力」です。宿題で行き詰まったときや、探し物が見つからないとき、「お母さん、ここがわからないから教えて」と言葉でSOSを出す練習を、安心できるご家庭や、慣れている学校でも経験していけるといいですね。

支援の対象になりにくい…。でもひとりじゃない、頼れる場所

「明らかな困りごとがあるのに、手帳の対象にならないから、この先何の支援も受けられないのでは…」と、将来に不安を感じてしまうこともあるかもしれません。

「制度の壁」はありますが、「手帳がない=支援がない」では決してありません。もちろん、医療機関である私たちも頼れる場所のひとつです。では、他にどんなサポート先があるのか、今から何ができるのか、どんな選択肢があるのか、未来に向けて少しずつ準備を始めてみませんか?

 お子さんの「これから」について、一緒に作戦会議をしましょう!

「この子が大人になった時、働いて生活していけるのかな…。」「今からどう動けばいいんだろう?みんなは何してる?」といったモヤモヤは、一人で抱え込まずに、ぜひ私たちと一緒に整理していきましょう。

当院では、9月に「制度のはざまで悩む親御さんのための情報交換」をテーマにした保護者様向けサロンを開催いたします。

「手帳がない場合の進路」「どうやってサポートに繋げていくか」「今から準備できること」など、将来に向けたステップについて、心理士の視点からお話しさせていただきます。将来への不安を抱える保護者の方に、ぜひご参加いただきたい内容です。

 

サロンの詳細は、HP、インスタにてお知らせいたします。

皆さまのご参加を心よりお待ちしております!

 

 

 

院長 藤井 明子
記事監修
院長 藤井 明子

北里大学医学部 卒、東京女子医科大学医学系大学院修了、東京女子医科大学病院、長崎大学病院、長崎県立こども医療福祉センター、さくらキッズくりにっく 院長、どんぐり発達クリニック 院長

医学博士、日本小児科学会 小児科専門医、日本小児神経学会 小児神経専門医、日本てんかん学会 てんかん専門医、日本小児精神神経学会 小児精神神経学会認定医、子どものこころ専門医

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