
こんにちは、院長の藤井です。
8月も後半になりました。
毎日の食事づくりや宿題、兄弟げんかの仲裁、生活リズムの調整……。夏休みが長くなるにつれ、親御さんの疲れもピークを迎える頃ではないでしょうか。
この時期の診察室では、涙を浮かべながらこんなお話をしてくださる親御さんがいらっしゃいます。
「もう子どもと一緒にいる自信がありません。」
「頑張っているのに、何をやってもうまくいかない気がします。」
その言葉を聞くたびに、「ここまで本当によく頑張ってこられたのだな」と感じます。
世間では「手を抜きましょう」「息抜きをしましょう」と言われますが、本当に追い詰められているときほど、それすら難しいものです。
「私が頑張らなければ。」
「この子のために、もっとできることがあるはず。」
そんな責任感が強い親御さんほど、自分を休ませることに罪悪感を抱いてしまいます。
でも、子どもの発達を診てきた医師としてお伝えしたいことがあります。
育児は、努力がすぐ結果につながるものではありません。
特に発達の特性を持つお子さんの子育ては、少しずつ積み重ねた関わりが、何か月も、時には何年も経ってから実を結ぶことがあります。
だから、「頑張っているのに変わらない」と感じる日があって当然です。
疲れるのも、心が折れそうになるのも、ごく自然なことです。
もし今、「一緒にいる自信がない」と感じているなら、それは愛情が足りないからではありません。
それだけ長い間、お子さんのために精いっぱい頑張り続けてきた証なのです。
そんなときは、どうか次の3つを思い出してください。
① 完璧を目指さない
レトルトや冷凍食品、お惣菜を使っても大丈夫です。部屋が少し散らかっていても、命に関わることではありません。
「〇〇しなければ」というハードルを少し下げてみましょう。
② 自分を回復させる時間をつくる
10分でも構いません。
温かいお茶を飲む、好きな音楽を聴く、散歩をする、アロマの香りを楽しむ、少し早く寝る。
「自分が少し回復できること」を意識して取り入れてみてください。
③ 一人で抱え込まない
ご家族や周囲の人に頼ること、一時預かりや学童などのサービスを利用することは、決して手抜きではありません。
親御さん自身が元気でいることも、お子さんにとって大切な環境の一つです。
診察室で私が一番お伝えしたいのは、
「あなたは、もう十分頑張っています。」
ということです。
毎日笑顔でいられなくてもいい。
今日は余裕がないと思う日があってもいい。
そんな自分を責めないでください。
そして、朝起きられない、涙が止まらない、何もやる気が起きないなど、ご自身の心や体の不調が続くときには、お子さんだけでなく、ご自身も医療機関へ相談してください。
親御さんの心と体の健康は、お子さんにとっても何より大切です。
夏休みもあと少し。
何か特別なことを頑張らなくても大丈夫です。
今日一日を、親子で無事に過ごせた。
それだけで、十分に100点満点です。
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