
こんにちは、院長の藤井です。
楽しかった1学期が終わり、いよいよ夏休みですね。
一方で、この時期の診察室では、1学期の個人面談や送り迎えの際に園の先生から言われたことを気にされている親御さんも多くいらっしゃいます。
「園で少し落ち着きがなくて……」
「お友達に手が出てしまうことがあります。」
「順番を待つことが苦手なようです。」
このようなお話を聞くと、「家ではそんなことはないのに」「私の育て方が悪かったのではないか」と、不安になってしまうこともあるでしょう。
ですが、子どもの心の専門医として、まずお伝えしたいことがあります。
家での様子と園での様子が違うことは、決して珍しいことではありません。
家は、お子さんにとって安心できる場所です。
一方で園は、同年代のお友達と一緒に過ごす集団生活の場です。
順番を待つこと、自分の思い通りにならないこと、活動を切り替えることなど、お家では経験しない場面がたくさんあります。
さらに、人の声や音、周囲の動きなど刺激も多く、疲れやすくなるお子さんもいます。
そのため、家では落ち着いていても、園では落ち着かない様子が見られることは珍しくありません。
集団生活が始まったことで、お子さんの苦手さが初めて見えてくることもあるのです。
園から指摘を受けたときに大切なのは、「どうしてうちの子だけ」と焦ったり、「育て方が悪かった」と自分を責めたりすることではありません。
まずは、どのような場面で困っているのかを先生に具体的に聞いてみましょう。
例えば、
・どんな活動のときに落ち着かなくなるのか
・誰といるときにトラブルが起きやすいのか
・活動の切り替えの場面なのか
・疲れが出てくる午後に多いのか
など、具体的な状況を知ることで、お子さんが困っている背景が見えてくることがあります。
園の先生は、多くのお子さんを見てきた保育・教育の専門家です。
指摘をするためではなく、「この子が園で安心して過ごせる方法を一緒に考えたい」という思いで伝えてくださっていることがほとんどです。
例えば、座る場所を工夫したり、活動の見通しを伝えたり、待つ時間を短くしたりするなど、環境を少し調整するだけで落ち着いて過ごせるようになるお子さんもたくさんいます。
大切なのは、「困った行動」を見ることではなく、「なぜ困っているのだろう」という視点を持つことです。
お子さんは周囲を困らせようとしているのではなく、一生懸命頑張っているけれど、今の環境ではうまく力を発揮できずに困っているのかもしれません。
困りごとは、その子を理解するための大切なヒントです。
ご家庭、園、そして必要に応じて専門機関が一緒になって、お子さんに合った関わり方や環境を考えていくことで、お子さんは安心して力を発揮できるようになります。
夏休みは、お子さんとゆっくり過ごせる貴重な時間でもあります。
もし園から気になることを伝えられていたら、一人で抱え込まず、ぜひ先生と話し合ったり、必要に応じて専門機関へ相談したりしてみてください。
夏休み明け、お子さんが安心して2学期を迎えられるよう、一緒に考えていきましょう。
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