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視る力を育てよう!③眼球運動の遊びについて

視る力を育てよう!③眼球運動の遊びについて|どんぐり発達クリニック|発達障害

どんぐり発達クリニックの作業療法士です。

 

前回(視る力を育てよう!②)は、学習や運動をするうえで重要な役割を担っている眼球運動の簡便なチェック方法について紹介をしました。

今回は、眼球運動を育てる遊びについて紹介します。

眼球運動は、まず①自分も相手(対象物)も止まっている状態で、物をしっかり見る力が必要となります。その後 ②自分は動きながら止まっている相手(対象物)に合わせる力、更に③自分は止まっているが、動いている相手(対象物)に合わせる力が育ってきます。最終的には④自分も相手(対象物)も動く力が育ち、鬼ごっこやサッカーなどの大人数での遊びがスムー ズに出来るようになります。

 

①自分も相手(対象物)も止まっている遊び

 

②自分は動きながら止まっている相手(対象物)に合わせる遊び

 

①②では、物をしっかり見続けること(注視★①のコラムのリンクを貼る)ができるかが重要となります。注視ができるためには、姿勢がある程度保持出来ていることが重要になります。姿勢が安定することで、手先の細かな操作も発達してきますので、その際に手元をしっかり見ることが出来るようになってきます。

遊びや生活場面の中で、自然と手元を見続けなければならない活動を取り入れてみては いかがでしょうか。

 

③自分は止まっているが、動いている相手(対象物)に合わせる遊び

③では、眼球運動の中でも特に追従眼球運動(★①のコラムのリンクを貼る)の力を育てる遊びです。遊びの中には追従眼球運動を必要とする活動がたくさんあります。シャボン玉や虫取りなど、動いているものをしっかり見て、目で追う遊びを、楽しみながら取り入れることが出来ると良いですね。

 

④自分も相手(対象物)も動く遊び

④では、追従眼球運動と衝動性眼球運動(★①のコラムのリンクを貼る)の力が必要な遊びです。自分の動きだけではなく、動きながら相手を見たり、物の動きを見たり、色々なところに視線を移していく必要があります。

日常ではこのような状況が常に起きています。まずは遊びの中で経験出来ると良いですね。

 

今回は【眼球運動の遊び】についてお話しをさせていただきました。

【眼球運動】は、学習や運動をするうえで重要な役割を担っています。苦手さがある場合には、当院の作業療法で評価をし、具体的な遊びやトレーニングを紹介することができますので診察時にお気軽にご相談ください。

 

 参考文献:

北出勝也(2009).読み書き・運動が苦手なのには理由があった 学ぶことが大好きになるビジョントレーニング.

北出勝也(2015).発達の気になる子の学習・運動が楽しくなるビジョントレーニング.

井川典克・高畑脩平・奥津光佳・荻原広道(2020).みんなでつなぐ読み書き支援プログラム.クリエイツかもがわ.

 

 

 

院長 藤井 明子
記事監修
院長 藤井 明子

北里大学医学部 卒、東京女子医科大学医学系大学院修了、東京女子医科大学病院、長崎大学病院、長崎県立こども医療福祉センター、さくらキッズくりにっく 院長、どんぐり発達クリニック 院長

医学博士、日本小児科学会 小児科専門医、日本小児神経学会 小児神経専門医、日本てんかん学会 てんかん専門医、日本小児精神神経学会 小児精神神経学会認定医、子どものこころ専門医

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