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発達性協調運動障害(DCD)に気づくために

発達性協調運動障害(DCD)に気づくために|どんぐり発達クリニック|発達障害

お子さんの発達について「走り方がぎこちない」「不器用で遊びに入りにくい」と感じたことはありませんか?

その背景に「発達性協調運動障害(Developmental Coordination Disorder:DCD)」と呼ばれる特性が隠れていることがあります。DCDは、知的発達には問題がないにもかかわらず、体を動かすことや手先を使った作業に苦手さが目立つ発達の特性です。実は、決してまれではなく、約5〜6%のお子さんに見られると言われています。

DCDのお子さんは「頑張っているのにうまくできない」経験を繰り返しやすく、自尊心の低下や学校生活での困難につながることもあります。だからこそ、できるだけ早く気づき、適切に支えていくことが大切です。

 

就学前に気づけるサイン

小学校入学前に、以下のような様子が目立つ場合には注意が必要です。

  • 他の子と比べて走り方がぎこちない、不自然に見える
  • 遊具やブロック遊びなどでうまく体を使えず、スムーズに遊びに参加できない
  • 姿勢が崩れやすく、椅子にじっと座っていられない
  • 絵を描くのに時間がかかる、お絵描きや塗り絵を苦手とする

この時期に気づくことができれば、就学後の生活に向けた準備や支援を早めに始めることができます。

 

小学校に入ってから気づかれるサイン

就学後になると、より明確に困難が表れることがあります。

  • 授業中の姿勢が崩れやすい
  • ダンスやリズム体操で動きが合わない
  • 縄跳び、鉄棒、平均台といった運動が苦手
  • ノートに文字を書くとマス目からはみ出る
  • 折り紙がきれいに折れない
  • リコーダーなどの楽器演奏がうまくできない

これらは「不器用だから」「練習不足だから」と思われがちですが、繰り返し努力してもなかなか改善しない場合には、DCDの可能性を考えることが大切です。

 

ご家庭と学校での様子を一緒に見ることが大切

DCDの特徴は環境によって現れ方が異なることもあります。ご家庭で気づいた小さな「苦手」に加えて、保育園・幼稚園・小学校の先生からの観察も重要です。複数の場面で似たような困りごとが見られる場合、早めに専門機関へご相談ください。

 

当院でのサポート体制

当院では、小児神経科専門医が4名在籍し、発達に関する診療を行っています。さらに、小児を専門とする作業療法士が3名在籍しており、お子さん一人ひとりに合わせた評価と支援を行うことが可能です。

DCDは「できないこと」ではなく「得意・不得意の差が大きいこと」としてとらえ、適切に支えることでお子さんが自信を持って生活できるようになります。もしお子さんの運動面の不器用さや日常生活の困りごとが気になる場合には、どうぞお気軽に当院へご相談ください。

 

院長 藤井 明子
記事監修
院長 藤井 明子

北里大学医学部 卒、東京女子医科大学医学系大学院修了、東京女子医科大学病院、長崎大学病院、長崎県立こども医療福祉センター、さくらキッズくりにっく 院長、どんぐり発達クリニック 院長

医学博士、日本小児科学会 小児科専門医、日本小児神経学会 小児神経専門医、日本てんかん学会 てんかん専門医、日本小児精神神経学会 小児精神神経学会認定医、子どものこころ専門医

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