
どんぐり発達クリニックの作業療法士です。
文章を読むときに
・行を読み飛ばしてしまう
・どこを読んでいるかわからなくなる
・文字がごちゃごちゃして見える
このような様子がみられるお子さんは少なくありません。
こうした背景には、眼球運動(目をスムーズに動かす力)や視覚的注意などの視覚機能が関係している場合があります。
今回は、読みやすさをサポートするための簡単に作れる環境支援グッズを紹介します。
〇タイポスコープ
読む行だけを見えるようにする道具です。
視覚情報を減らすことで、視線を安定させる効果が期待できます。
*作り方
用意するもの ― 画用紙または厚紙、カッター、はさみ、定規

・手順 ―
1. 台紙の大きさを決めて切る
読みたい本や、書きたいノートのサイズに合わせて厚紙を切ります。


2. 文字の大きさに合わせて窓の線を引く
厚紙の裏面に、文字を覗かせるための「細長い窓(スリット)」の枠線を引きます。
窓の縦幅(行幅): 普段読む本や、ノートの文字の縦幅よりも2〜3mm広くします。
窓の横幅: 読みたい文章の長さに合わせますが、左右に15〜20mm程度の余白(持ち手)を残すと破れにくく便利です。

3. カッターでくり抜く
定規をしっかり当てて、引いた線に沿ってカッターで内側をきれいにくり抜きます。

これで完成です。
*使い方
読みたい行の上に置き、1行読んだら下へずらします。
*ポイント
見やすい色はお子さんによって違うため、いくつか試してみるのもおすすめです。
【注意】お子さまだけでの使用は危険です。必ず大人の方と一緒にご使用ください。
〇定規ガイド
「特別な道具を使うのが恥ずかしい」と感じるお子さんには、定規を読むガイドとして使う方法もあります。
*使い方
文章の下に定規を置き、読んでいる行の下にラインを作ります。
*ポイント
白黒などコントラストの高い定規は見やすく、読みのガイドとして使いやすいです。
最後に、読むことが苦手なお子さんの場合、「努力不足」ではなく、視覚機能や注意、情報量の多さなどが影響していることがあります。
こうしたときには、環境を少し工夫するだけで読みやすくなることがあります。
今回紹介した道具は、家庭で簡単に作れるものですので、ぜひ試してみてください。
〇参考文献
出典:『みんなでつなぐ読み書き支援プログラム』(井川典克監修,高畑脩平・奥津光佳・萩原広道・特定非営利活動法人はびりす 編著,クリエイツかもがわ,2020年,P135ー137)
リンク:クリエイツかもがわ 公式サイト
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